Produced & Perfomanced by Lenzan Kudo

Recorded, Mixed and Mastered by Tetsuya Abe ( HD-Impression )

Recorded at Music In Yamanakako ( November 21, 2016 )

Photo :  Lenzan Kudo

Design : Masanori Kataoka 

Executive Producer : Tetsuya Abe ( HD-Impression LLC )

Special Thanks : 

I appreciate Mr.Akira Nakajima (Re-Tem corporation  & Mr. Malcolm Thompson for

giving me the opportunity to make a solo shakuhachi album "回向 Eko". Also these songs were composed by meeting with friends in Kamakura city,Japan.

回向 for Yukiko Kudo

而今 for Naoko Goto

円相 for Koji Miki

掬水月在手for Lina Hori

生死事大 光陰可惜 無常迅速 時不待人 for Shun Suzuki

Yukiko Kudo(Singing bowl & Tibetan bell)

Takashi Nakamura(Hangi)

Lenzan Kudo  Shakuhachi solo

回向 Eko

​ 

全ては巡る。


私は信じている。


僕たちは全て繋がっている事を。
感情は伝染し、

純粋な精神は多くの人の心を浄化する。


私は信じている。


精神と音楽は共通言語であり、

人との価値の境界線を超える事を。

'Eko' - 'Sharing the virtue of good deeds'

Everything comes round.

So think I.

We are all connected. Feelings are transferred among people,

a pure soul cleanses the hearts of others.

So think I.

The soul and music share the same language that traverses the

dividing line between people and their values.

 
 

​ 

1 回向 Eko

 

 回向とは様々な意味があるが、ここでは内なる自分に焦点を当てるという意味に限定してする。

​ ある日、今までの人生が、自分の意思ではなく、他人の価値観を伺いながら生きているものと感じた。そんな時にめぐり会ったのが、田村由希子という女性だった。彼女は多くの人間がそうであるように、社会や組織に属しながらも、自分の感情や価値観に素直に生きていた。彼女はファッションデザイナーという職業をしており、イメージとは裏腹に多くの意見を集約しながら独自性を見出している。

 私は彼女の生き方に魅力を感じた。誰ともいがみ合う事なく、そして素直に自分の心と向き合いながら生きている様を。

 

​for 田村 由希子 Yukiko Tamura

        Fashion designer

​ 

2 而今 Nikon

 

 過去・未来ではなく、ただ在る今に集中すること、而今。それをとても重要だと教えてくれた場所がある。鎌倉彫会館にあるギャラリーである。

 その展示物は過去から現代にかけての作品が並べられ、その時代、その時代の今に向き合った芸術家達が存在していた事を証明している。今というものに焦点を置くからこそ、温故知新が全うできるとはっきり理解できた場所である。また故に、現在、後継している後藤尚子氏の作品も素晴らしいものなのだと思う。

そうして、而今が未来に自然と繋がれて行くのだろう。

​for 後藤 尚子 Naoko Goto

         Kamakura-bori designer

​ 

3 円相 Enso

 

 人の繋がりは決して単純なものではない。多くの繋がりは必然と莫大なエネルギーの中で誕生している。そう私は感じている。それはあたかも宇宙全体の摂理かのように。

 私は鎌倉に移り住んでいから、まさに神経回路のように複雑に結びつき、成るべくして出会った友人がいる。それはお互いの心身の意思が作用し、無意識に同じ熱量を感じ結び付いた事象と感じている。

 鎌倉で出会った友人、三木康司氏もその一人である。彼の仕事は縁と縁を結び付け、新たなる発想とその人の生きがいを見つける手助けをしている。縁は人の心を高く向上し、そして一人では味わえない格別な幸せを運んでくる。

わたしは、彼の持っている才に尊敬し、この円相という曲を作曲した。

​for 三木 康司  Koji Miki

         Enmono

​ 

6 生死事大 光陰可惜 無常迅速 時不待人

Birth & death are of supreme importance

Time passes swiftly and opportunity is lost

Each of us must strive to awaken 

 

 『生死事大~』の句は寺にある版木という時刻を知らせる板に書かれている。生まれる事、死ぬ事は避けて通れない重大な事。それ以外の事は悩んだとしても、どうにかなるもの。長い人生と思っていても、無常なまでに時間は過ぎ去っていくものだという句。

 鎌倉では、繋がりから『Zen2.0』というプロジェクトに参加させて頂いている。次の段階の禅を伝えるというプロジェクトである。それに導いてくれたのが鈴木瞬氏だ。彼とは伊藤園主催の『茶ッカソン』というイベントで知り合った。改めて食事をした時は、和文化や鎌倉に対する話をして、大いに盛り上がった。彼の求めるビジョンも共感するものだった。その話で出てきたのが版木である。

 私は彼との出会いに感謝し、また人生という短い中で彼を通して新たな信頼できる友人と巡り合えた事に感謝すると共に、彼にこの曲を贈る。短い人生を一緒に謳歌する事を祈って。

​for 鈴木 瞬 Shun Suzuki

        KOKOROMI

​ 

5 龍聲 Dragon white breath

 

 私は夢にいる。どうやら岩場でごつごつした山に立っているようだ。見渡すかぎり辺り一面は濃い霧に包まれ、今にも吹き飛ばされそうな嵐のような風が吹いている。とにかく立っているのがやっとだった。恐怖を感じ、慌てて近くの洞窟に身を隠す。私は何故かその洞窟の奥底に興味が惹かれた。暗闇に吸い込まれるように奥へ奥へと足を進め、ちょうど10分歩いた頃だろうか。空気の流れがひんやりと変わる。そこは少し広い空間になっていた。

 やっと暗闇にも目が慣れ、さらに奥の暗闇まで見通すことができた。と、その瞬間、私は凍り付いた。ちょうど視界が届くか届かないくらいの距離に、私の身の丈5倍はあると思われる龍が静かに佇んでいた。聞こえてくる龍の呼吸が私を縛り付けた。龍が少し私の方に歩み寄り、また佇む。こちらの様子をじっと窺っている。とてつもない威圧感。私は恐る恐る龍の眼に視点を合わせた。暫くお互いにじっと眼を見据える。永遠と思われる瞬間。そのうちに龍は自分を窺っているのではなく、どちらかというと慈しみに近い何かを訴えてかけていることに気が付いた。とは言え、龍の濃い霧のような吐息と、その発せられる威圧感に私は立っているのがやっとで、これ以上、思考を巡らせる余裕はなかった。それでも龍は私に何かを訴えかけてくる。私は後ずさりし、もと来た道を引き返す。龍の眼が頭から離れない。龍の訴えの意味を考える。今度はやや急ぎ足で洞窟の入り口を目指した。

 やがて明かりが見えてくる。数分の出来事がとても長い時間に感じる。やっとの思いで洞窟から抜け出し私は空を見上げた。そこには霧とも雲ともつかない白い煙から、溶け込むように無数の龍が雄大に空を舞っていた。

私は夢から覚めた。とても生々しい夢だった。そういえば、母は私が誕生する時、龍が天に昇る夢を見たと言っていた。夢の意味は誕生であると確信した。この曲は龍の聲(こえ)と題して、人生に行き詰った多くの人々の再生を願い、また、人間の慈しみ、寛大さが世界へ広がり、それが成就するよう祈りを込めて作曲した。

​ 

4 掬水月在手 

Scoop handfuls of moon reflected in water

 

 月は手に届かない存在、しかし水に映った月は誰しもが手にする事ができる。またこの句には後がある。弄花香満衣。道端の花と香りが衣に移り、いつまでも楽しむ事ができる。

しかし、心がなければ如何だろう。月にも花にも気が付かない。心があれば、自分と関係のないものと思っていたものでも存在を通わせる事ができる。心を開き、周りを見渡す事は人生を豊かにする。

 さて、昨年、夏頃に一人の女性と出会う機会があった。堀里奈氏である。彼女は月の写真を主に撮っている。私は彼女の撮った写真がとても興味を惹かれた。写真を見るうちに身近な月にも神秘がある事を知った。遊び心というのは本当に素晴らしい。鎌倉もまたそうした思いに気づかせてくれる。大事な場であると日々感じる。

​for 堀 里奈 Lina Hori

        Moon photographer

 
 
 
 
 
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